コールセンターのSV(スーパーバイザー)の大切なお仕事の中にクレームの2次対応があります。
クレーム対応や処理は、SVの仕事の中で最も辛いですね。
しかしSVになると避けることができない業務です。
例えば
- お客様から罵声を浴びせられて気持ちが折れそうになる
- ストレスが溜まる
- 上手く対応できない場合、周囲の視線が気になる
SVが電話を代わることが怖い理由を別の記事で詳しく書きました
この記事は、コールセンターで18年の現役でほぼ毎日クレームや難しい対応を行っている波乃上が、クレーム対応のコツと注意点について解説します。
クレーム対応は、辛いお仕事ですが、気構えやコツを掴めば少しは楽になるかもしれません。
SV(スーパーバイザー)がクレームを対応するコツ5選
- お客様の不満内容を詳細にしっかり確認する
- 罵声を浴びせられると覚悟しておく
- 理解されない場合も普通にあることを理解しておく
- お客様が怒鳴り続けている場合は、息切れするまで待つ
- クッション言葉など上手く活用する
お客様の不満内容を詳細にしっかり確認する
お客様からクレームの電話をオペレーターから引き継がれるときに、詳しく内容を確認します。 場合によっては、録音を確認することも必要です。
オペレーターからクレームを引き継ぐポイントを記事にマトメました。
お客様が、不満に思っている内容をしっかり把握してから、要望にどこまで答えられるか判断をします。
ここまで出来れば、クレーム対応の70%程度は終わったと思ってください。
関係部署と調整が必要な場合は事前に行い、具体的なクレーム対応を行います。
罵声(ばせい)を浴びせられると覚悟しておく
クレームの電話を架けてこられるお客様のタイプは大きく2つに分けられます。
- タイプ1・感情的で罵声を浴びせ続けるお客様
- タイプ2・冷静で大声を出して罵声を浴びせることはしませんが、論理的で納得いくまでネチネチとクレームを伝えるタイプ
クレーム電話ではタイプ1の人が多く、罵声を長時間にわたって聞き続ける場合がほとんどです。
辛く忍耐が必要ですが、最初から覚悟していればダメージも和らぎます。
分かり合えない場合も普通にあることを理解しておく
クレームの内容によっては、お客様の要望に応えることが難しい場合もあります。
過剰な要求など・・・決裂する場合もあります。
例えば
- 数年前に買ったけど、満足しないので全額返金しろ
- サービスを受けた担当者が気に入らないので、クビにしろ など
販売者(メーカー等)とお客様との間には、どうしても埋まらない溝があると思います。
お客様が怒鳴り続けている場合は、息切れするまで待つ
クレームで電話を架けてきたお客様が、激怒して罵声を浴びせ続けている間は、我慢して聞き続けるしかできません。
しかし長い時間怒り続けることができる体力のある人は少ないです。
どこかのタイミングで、疲れてテンションが下がります。
そのタイミングを逃さず、冷静に対応すると上手く収めることができる場合が多いです。
クッション言葉など上手く活用する
お客様の要望に応えられない場合は、クッション言葉を上手く使って対応すると、クレームが収まる場合もあります。
- 恐れ入りますが・・・
- お気持ちは分かりますが・・・
- 申し訳けございませんが・・・
など
SV(スーパーバイザー)がクレーム対応する時の注意点
- 最初は気分を害したことについてのみ謝罪する
- クレーム内容の確認・・・オペレーターを信用し過ぎない(必要なら録音確認をする)
- 社内規定を事前に確認して落としどころを決めておく
- 1回で無理をして終わらせようとしない
- クレーマー対応は別・・・毅然(きぜん)とした態度で対応する
最初は気分を害した事についてのみ謝罪する
お客様にお電話した時に、気分を悪くされた事についてお詫びを伝えます。
全てに対してのお詫びではありません。
クレーム内容の確認・・・オペレーターを信用し過ぎない(必要なら録音確認をする)
オペレーターからクレームを引き継ぐ場合は、ヒアリングを行いますが、全てを信じ過ぎないように注意が必要です。
報告するオペレーターも悪く思われたくない感情が無意識に働いて、都合の良い報告をする場合があります。
場合によっては、録音を確認する必要があります。
社内規定を事前に確認して落としどころを決めておく
クレーム対応は、迅速に対応することがベストです。
しかしお客様の要求と社内規定や保証期間、関係部署と調整が済んで、落としどころを決めてから対応することが望ましいです。
最低ラインを決めて対応しましょう。
1回で無理をして終わらせようとしない
クレーム対応は1度で終わることは、経験上ほとんどありません。
無理をして1回の対応で終わらせようと焦ると、対応がこじれて余計に時間が掛ります。
落ち着いて対応しましょう。
クレーマー対応は別・・・毅然(きぜん)とした態度で対応する
クレーム電話の中には、一定数クレーマーがいます。
- 理不尽な要求
- 社会の常識を超えた保証を求める など
クレーマーと判断した場合は、毅然(きぜん)とした態度で対応してください。
クレーム対応中に気持ちが楽になる方法・・・私の場合
- 意識を地球の外に飛ばして、宇宙から自分をみている感覚を味わう
- 今までの中で一番辛い経験と比較すると小さく感じる
- これが最後の電話と思い込む
意識を地球の外に飛ばして、宇宙から自分をみている感覚を味わう
罵声を浴びせられている間は、辛いものです。 特に繊細は方は傷つきますね。
私も最初の頃は、心が傷ついて夜も眠れないといった経験があります。
今は、罵声を浴びせ続けている間は、意識を地球の外に飛ばして、Googleearthで見るよるに、宇宙から自分を観察する感覚で想像して、世界で起きてる問題と比べると、今の問題が小さく感じられて気持ちも楽になります。
今までの中で一番辛い経験と比較すると小さく感じる
これまでの中で辛かった経験は誰でも1つや2つはあると思います。
その辛い経験と比べると、今のクレームも大したことないな・・・と感じることができます。
これが最後の電話と思い込む
極端な思い込みですが、これが最後のクレーム対応だ・・・と思うと気持ちが楽になります。
毎回、そう思い込むと、気持ちも楽になります。
どのようなクレームがあるのか?
- 提供している商品やサービスに納得できない
- オペレーターの対応が悪くてクレームになる(馬鹿にされたと感じた)
- オペレーターが間違った回答をしてクレームになる
提供している商品やサービスに納得できない
商品を購入したり、サービスを受けたが、お客様の期待より満足度が低い時にクレームの電話が架かってきます。
返品や返品を求められることもあります。
クレームが怖い・対応方法を、別の記事でまとめました。
オペレーターの対応が悪くてクレームになる(馬鹿にされたと感じた)
コールセンターでは、お客様対応に使ってはいけない言葉(NGワード)があります。
使い方を間違うと、お客様が馬鹿にされたと思ってクレームになることもあります。
使ってはいけないNGワードを、別の記事をマトメました。
クレームが上手く処理できた時のメリット
- 上手くクレームを処理できれば、ヒーロー、ヒロインになれる
- オペレーターやリーダーから頼られる存在になる・クレーム処理に自信がつく
- オペレーターから感謝される
上手くクレームを処理できれば、ヒーロー、ヒロインになれる
SVとして、上手くクレームを収めることができれば、上司やリーダー、オペレーターの人から『あの人はすごい』『できる人』とヒーローやヒロインになることができます。
自信がついて自己肯定感も上がりますね。
オペレーターやリーダーから頼られる存在になる・クレーム処理に自信がつく
クレーム対応を上手くできるスキルがあれば、オペレーターやリーダーから頼られる、頼りになる存在として、一目置かれるようになります。
またSVも業務の中でいちばん厄介なクレーム対応に自信を持つことができます。
オペレーターから感謝される
最初にクレームの電話を受けるのは、オペレーターです。
受けたオペレーターもなんとか頑張って対応をしますが、自分(私)にはできないと思ったときに、SVやリーダーを頼ります。
その厄介なクレームを収めることができれば、『助けてくれた』人と思われて、感謝される場合が多いです。
SV(スーパーバイザー)に実践してほしい習慣
- ストレスを溜めない・・・独自のストレス解消法を習慣にする
- 体調管理をする(睡眠の質を上げる)
- メンタルを安定させる習慣
ストレスを溜めない・・・独自のストレス解消法を習慣にする
クレーム対応をすると、ストレスが溜まります。
私も毎日数件のクレーム対応を行いますが、こんな私でもストレスを感じます。
自分に合ったストレス解消の方法を身に付けることが必要です。
例えば・・・
- 興味のある映画やドラマを観る
- ドライブを楽しむ
- スポーツで汗を流す など
コールセンター向けストレス解消の方法は、別の記事にまとめました
体調管理をする(睡眠の質を上げる)
体調管理は、クレーム対応をするSVにとって大切です。
体調が良くないと、クレームの悪い波動をまともに受けて傷ついたり、罵声に耐えられないこともあります。
体調を整えるには、睡眠が第一です。
私は、眠れない日の翌日は確実にモチベーションが下がります。
質の良い睡眠はとても大切です。
質の良い睡眠を摂るために・・・
- 起床すぐに太陽の光を浴びる
- スマホは眠る2時間前から見ない
- 寝具にこだわる・・・など
質のいい睡眠を摂る方法をマトメました。
メンタルを安定させる習慣
身体の健康は睡眠と適度な運動でカバーできますが、ストレスに強くなり、メンタルを常に安定させる習慣に瞑想をオススメします。
瞑想の効果にストレス耐性を高める効果があります。
私は、20年以上朝と夜の眠る前に10分程度、毎日行っています。
今では、ストレス耐性もかなり上がったと感じています。
だれでも簡単にできる瞑想の方法をマトメました。
まとめ
コールセンターのSV(スーパーバイザー)の大切なお仕事の中にクレームの2次対応があります。
クレーム対応や処理は、SVの仕事の中で最も辛いですね。
しかしSVになると避けることができない業務です。
この記事は、コールセンターSVクレーム対応のコツと注意点をコールセンターのお仕事を18年の長い間続けてきた経験を元に解説しました。
一部過激な表現がありましたが、ご容赦ください。
この記事がお役に立てれば幸いです。
ご意見や感想があれば、遠慮なく教えてください。