コールセンターのSV(スーパーバイザー)の仕事範囲は広く、毎日、息つく暇もありません。
SVの仕事は、どれも重要なお仕事ですが、クレームの2次対応を、気軽に1日に何件も引き継がれて対応していると、あっという間にその日が終わります。
SVとして他の大切な仕事ができなくなります。
この記事は、SVが日々おこなっているクレームの2次対応で、どこまでをオペレーターやリーダーに任せて、どこからSVが対応するか悩んでいる人に読んでほしい記事です。
■クレーム対応について・・・
- リーダーやオペレーターが対応する範囲はどこまでか?
- SV(スーパーバイザー)が対応する方法など
私は、17年以上(今も現役)コールセンターでお仕事を続けています。
コールセンターのお仕事は、魅力的で大好きです。
現在は、SVから直接相談を受けたり、対応の指導やSVが対応できない難解な案件やクレーム対応を代わってフォローするお仕事をしています。
クレームをSV(スーパーバイザー)が引継ぐ時に確認するポイント
オペレーターやリーダーから クレームをSV(スーパーバイザー)が引継ぐ時に確認するポイントがあります。
クレームの具体的な内容の確認
クレームを受けたことで、何を要望(要求)されているかを確認する
お客様が、拒否する場合は、無理に聞かない。
お客様が、拒否する場合は、無理に聞かない。
・日時
・場所
・怪我の程度・病院に行ったか?の確認
・危害があった場合は、詳しい状況
(重要)オペレーターやリーダーから クレームをSV(スーパーバイザー)が引継ぐ時に確認するポイントがあります。
コールセンターに入るクレームの種類
クレームの種類は大きく3種類あります
■クレームの種類
- 商品やサービスの問題でクレームになる
- オペレーターの対応の悪さからクレームに発展
- 自社のルールや規約にお客様がご納得されなくてクレームになる
商品やサービスの問題でクレームになる
主に扱っている商品やサービスの問題で、お客様が納得されなかった場合のクレームです。
- 商品の品質が悪いので、クレームの電話を入れてきた。
- 販売者(営業)の説明やカタログの記載内容と違って納得できない。
- 受けたサービスの内容が悪い
- サービスを行った担当の態度が悪い
商品やサービスの問題
オペレーターの対応の悪さからクレームに発展
オペレーターの対応が悪かったため、普通に商品やサービスの問い合わせをしてきたお客様が気分を悪くして、クレームに発展した。
オペレーターの対応の悪さからクレームに発展
自社のルールや規約にお客様がご納得されなくてクレームになる
・自社のルールや規約にお客様がご納得されなくてクレームになる
- 保証期間が短い
- 保証の範囲が狭い
- 修理費用が高い
自社のルールや規約にお客様がご納得されなくてクレームになる
リーダーやオペレーターで解決できるクレーム
一次対応のオペレータやリーダが頑張って解決できるクレームも結構あります。
対応できる内容は、お任せしましょう。
一次対応のオペレータやリーダが頑張って解決できるクレームもあります
SV(スーパーバイザー)が対応するクレーム
オペレーターやリーダーでは対応が難しいクレームの対応は、SV(スーパーバイザー)が代わって処理します。
会社の方針、他部署と連携した行動が必要な場合
社員と連携して、品質保証やCS関連の部署と連携した対応が必要なとき
オペレーターやリーダーでは対応が難しいクレームの対応は、SV(スーパーバイザー)が代わって処理します。
SV(スーパーバイザー)がクレーム対応をするときの心構え
SVが会社の代表として最後の砦(とりで)になります。・・あとがありません。
上手くいかなかった場合は、あなた(SV)でなく会社が〇〇の対応をしたとお客様から言われます。
あなた(SV)が誠実な対応をしてお客様に満足してもらえれば、〇〇会社さんは、素晴らしいとなります。
殆どの場合は、会社のファンになってこれからもあなたの会社の商品を購入したり、サービスを利用していただけます。
対応する方の言葉や態度で大きく会社に貢献できたり、逆に多大な損害を与える可能性もあります。
せん。
対応が上手くいくと対応が上手くいくと会社のファンになって継続してお客様になってくれる
SVが会社の代表として最後の砦(とりで)になります。・・あとがありません。
SV(スーパーバイザー)がクレーム対応するときの注意点
SVがクレーム対応を行う時の注意点をご紹介します。
- クレームの内容を慎重に確認する・お詫びを伝える
- 業界用語・専門用語は使わない
- ながら作業をしない
- 同じ相槌を打たない
- 言葉を被せない
- 保留で長時間待たせない
- 否定的な言葉を使わない
- 他人事のような表現は厳禁
- 敬語の表現を間違わない
クレームの内容を慎重に確認する・お詫びを伝える
引き継ぎされたクレーム内容を慎重に確認して、お客様に嫌な思いをさせたことに、お詫びを伝える。
クレームの非を全面的に認める、お詫びではなくて、嫌な思いをさせた事にお詫びを伝える
業界用語・専門用語は使わない
お客様に分かる言葉で、対応してください。
専門用語や社内で使う俗語は、お客様が理解できなくて、更にクレームを炎上させることもあります。
ながら作業をしない
お客様と対応中は、パソコンに入力しながら対応しない。
対応中は、暗記するか、紙にメモる
パソコン操作のカタカタ音は、高確率でお客様に聞こえています。
私も初心者の頃に、お客様から厳しく怒られたことがあります。
『真剣に聞いているのかーって怒られました』💦
同じ相槌を打たない
同じ相槌(あいずち)を繰り返すと、真剣に聞いていないと思われます。また、馬鹿にされたと感じる人も少なくありません。同じ相槌を使わないように注意してください。
- はい
- ええ
- かしこまりました
- ありがとうございます
- 承知しました
- さようでございます
- おっしゃる通りです
同じ相槌でも、声のトーンを変える工夫が必要です。
言葉を被せない
お客様が、お話しをしている間は、言葉を遮(さえぎる)ったり、言葉を被せないように細心の注意が必要です。
お客様のお話しが、一段落した時点で『よろしいでしょうか?』承諾をとってから、話してください。
保留で長時間待たせない
1分以内の保留を心掛けてください。 1分以上の保留はお客様をイライラさせます。
1分以上かかると判断した時点で、一旦保留を解除してお客様に承諾をとってください。
ただいまお調べしています。 あと〇分程かかりそうですが、お待ちいただけますでしょか?
否定的な言葉を使わない
お客様の要望に沿えない場合は、クッション言葉を使ったり、代わりに提案できる事があれば、伝える。
- 申し訳けございませんが、〇〇については、ご対応致しかねます。
- お気持ちは、わかりますが、お受けすることが難しいです。
他人事のような表現は厳禁
他人事のような表現は厳禁です。
気持ちはわかりますが、会社の代表として対応しています。
- 私にいわれても
- 会社の判断でそう言ってました
敬語の表現を間違わない
敬語の表現を間違うと、2次クレームに繋がります。
気を付けて言葉を選んでください。
例)おっしゃられた × ⇒ おっしゃった 〇
お使いになられている × ⇒ お使いになっている〇
NGワード(コールセンターでは使ってはいけない言葉)
コールセンターでは、使ってはいけないNGワードがあります。
直接的な拒絶
- できません
- 無理です
- わかりません。
直接的な反論は、NGです。 相手が、完全に拒絶されたと感じます。
断定表現
断定的な表現は避けてください。
この世に絶対はありません。 万が一できなかった時に問題が大きくなります。
- 絶対に・・・
- 間違いなく・・・
- 必ず・・・など
経験上、何度も問題につながったケースが多いので、断定表現は避けてください
クレーム対応が終わったら積極的にリフレッシュしましょう
クレーム対応が終わったら、積極的にリフレッシュして、ストレスを溜めないよう注意してください。
- お気に入りの写真を眺める
- 音楽を聴く
- 甘いものを食べる
- 首や肩を回す
- 冷たい飲み物を飲む
- プチ瞑想をする
- 顔を洗う・・・など
SVの仕事に限界を感じたら試してほしいこと
SVの仕事に限界を感じたら試してほしいことがあります。
- 上司に相談する
- ほかのSVに相談してみる
- 転職を検討してみる
上司に相談する
今の状態を素直に打ちあけて、相談しましょう。
いいアドバイスをもらうことが、できる可能性があります。
ほかのSVに相談してみる
チームの違う、同じSVに相談することで、過去に同じ悩みや問題を感じていたとがあるかも知れません。
新しい考え方や、今、悩んでいることが、解決することも期待できます。
転職を検討してみる
これ以上SVの仕事を続けることが難しいと判断したら、転職も視野に入れて検討してみてはいかがでしょうか。
コールセンターのSV(スーパーバイザー)としてスキルが身についていれば、スキルを武器に有利に転職をすることができます。
まとめ
コールセンターのSV(スーパーバイザー)の仕事範囲は広く、毎日、息つく暇もありません。
私は、17年以上(今も現役)コールセンターでお仕事を続けています。
コールセンターのお仕事は、魅力的で大好きです。
最近は、SVから直接相談を受けたり、対応の指導やSVが対応できない難解な案件やクレーム対応を代わってフォローするお仕事をしています。
SVの仕事
- 新人オペレーターの研修・育成
- センターの応対品質の維持・向上に努める
- 勤務シフトの作成・勤怠管理
- オペレーターやリーダーの体調管理(メンタル含む)
- センターの業務改善の企画立案・実践の指揮
- 難解な案件の対応・クレームの2次対応 など
SVの仕事量は半端なく多いです。
SVの仕事は、どれも重要なお仕事ですが、クレームの2次対応を、気軽に1日に何件も引き継がれて対応していると、あっという間にその日が終わります。
SVとして他の大切な仕事ができなくなります。
この記事は、SVが日々おこなっているクレームの2次対応で、どこまでオペレーターやリーダーに任せて、どこからSVが対応するかをマトメました。
またSVが、2次対応をする心構えや対応の注意点・NGワード、クッション言葉について紹介しました
この記事が、すこしでもお役に立てれば、嬉しいです。
なみのうえ