コールセンターでお仕事をしていると、お客様のクレーム対応をする場面が必ず出てきます。
クレーム対応と聞くとネガティブなイメージが強いので、できれば避けたいですよね。
お気持ちは、よーく分かります。
いまは、SNSを使って個人が簡単に情報を発信できる時代です。
私もSNSで対応がヒドイと何度か投稿をされて、傷ついたことがあります。
簡単にSNSでつぶやく事ができるね💦
この記事は、これからクレーム対応をされる方、今している方が、どのような心構えが必要か?どのような方法で具体的に対応していけばいいか、注意点は何かを、これまで受けてきた研修、有料セミナーや長年の実体験をもとにマトメました。
クレーム対応と聞いてどう感じますか?
●対応を失敗してもっと大きなことにならないか不安
●怒鳴られる、怒られる、嫌味を言われそうで怖い
●対応が上手くできないと、格好が悪い
●お詫びしている姿を他人に見られるのが恥ずかしい
●立場上、失敗できない(プレッシャーが大きい)
●できれば、避けたい
●クレーム対応に関する研修は受けてきたが、上手くいくか不安・・・かな
どれもネガティブなイメージが強く出てくると思います。
とてもよくわかります。
しかし概略は当たっています。
当たっているんだ💦
これからを一緒に学んでいきましょう。
クレームの種類は3種類
クレームは、大きく分けて3種類です
他にもありますが、大きく突き詰めると3種類に該当します。
商品やサービスの問題
オペレーターの対応の悪さからクレームに発展
社内ルールをお客様に強要してクレームになる
クレーム対応をするときの心構え
クレーム対応は、誰でも嫌なものです。
ここから、実際にクレーム対応をするときの心構えをご説明します
会社の代表として対応していることを理解する
お客様の対応をするときは、会社の代表として対応している(する)ことになります。上手くいかなかった場合は、あなた(個人)でなく会社が〇〇の対応をしたとお客様から言われます。
お客様が、SNSを使って対応の悪さ等を市場に発信することもあります。
あなた(個人)が誠実な対応をしてお客様に満足してもらえれば、〇〇会社さんは、素晴らしいとなります。
殆どの場合は、会社のファンになってこれからもあなたの会社の商品を購入したり、サービスを利用していただけます。
対応する方の言葉や態度で大きく会社に貢献できたり、逆に多大な損害を与える可能性もあります。
何度も書きますが、会社の代表として対応していると思ってください。
グッドマンの法則(会社流の解釈)
1,同じ不満を持つお客様の中で、クレームを言ってくるお客様の対応をしっかり行えば、クレームを言ってきたお客様は、会社のファンになって再購入や再利用に繋がる
2、悪い経験をした人は、良い経験をした人の2倍から4倍の人が、悪い噂や口コミを行います。
誰でも今は、SNSで簡単に情報を発信することができるので、注意が必要です。
3,お客様に適切な情報を提供することで、信頼関係が出来上がり、ファンになってもらうことで、良い口コミや情報が発信される可能性が高くなります。市場で商品やサービスが購入されます。
起きてしまった事は変えられない
●お客様が購入した商品が不良品だった
●サービスを提供した者の対応が悪かった
●電話を受けた対応者の対応が悪かった
どれも事実であった場合は、真摯にお詫びをするしかありません。 逆の立場で、あなたが、不利益や馬鹿にされたと感じた場合を想像してください。
事実を変えることは、できません。
事実が起こった後の対応でこれからの未来が決まります。
事前準備
クレーム対応をする前に短い時間で的確な事前準備が必要です。
クレームの内容を明確にする(事実確認)
基本的には、苦情時にすぐに電話を交代するのではなく、掛けなおしが原則です。
分かる範囲でお客様は、何に不満を持って電話を掛けてきたのかを把握します。
ここが最も大切です。
この情報に誤りがあれば、2次クレームになる可能性や時間の大幅なロスになります。
多少の時間をかけてもしっかり把握しましょう。
提案や処理できる内容や範囲を事前に決める
クレームを受けて対応できる範囲や提案できる範囲を決める・・・お客様の要望が、過剰な場合もあります。
会社として又クレームの内容から判断して対応策や提案できる範囲を事前に決めておきましょう。
場合によっては、関係部署と調整が必要です
専門家が必要な場合は、先に相談しておく
事例としてあまり多くないですが、専門家(弁護士等)の知識が必要な場合は、先に相談してから対応をすることをオススメします。
言ってはダメな事や触れてはいけないことを事前に確認する必要もあります。
誰が対応するかを決める(SV以上が望ましい)
クレームの内容によって誰が対応するかを決めます。
一般的には、クレーム対応をするのは、女性より男性でリーダー以上のSV(スーパーバイザー)が対応する場合が望ましいです。
基本的には、ひとつのクレームを全員が対応するより、窓口を一人(SV以上の責任者)が対応することをオススメします。
例えば・・・
全員が対応した場合、Aさんが受けて、Bさんが受けて、Cさんが同じお客様のクレームを受けた場合、内容に差がでたり、情報が混乱します。
固定観念を持ちすぎない
どうしてもクレームと聞くと関わりたくないですね。
特に電話を受けたオペレーターからの情報がキツイ場合は、妄想が膨らむものです。
固定観念を持ちすぎると、必要以上に構えて普通の正当なクレームにクレーマー対応をして失敗することにも繋がったり、緊張しすぎて上手く話すことが、できなくなります。
事前にトイレを済ましておく(真面目な話し)
思ったよりも対応に時間が掛ることもあります。
長時間の対応に備えて事前にトイレに行っておきましょう。
私の経験で30分くらいで対応が終わると思ってましたが、1時間以上の対応になって途中でトイレに行きたくなって冷や汗をかいた経験があります。
具体的な対応・注意点
緊張する瞬間です。・・・大丈夫です落ち着いて!!
- Step1相手が電話に出れば、相手のお名前を確認しましょう。
- Step2自分の社名、部署、職位、名前をゆっくり、ハッキリ伝えましょう
- Step3把握しているクレーム内容を慎重に伝えて合っているか確認しましょう
- Step4対応までお待たせしたことや、お客様が気分を悪くされたことお詫びを丁寧につたえます波乃上
※全部に対してお詫びするのでなく、部分的にお詫びをします。
※全部が悪いとお詫びは、やめてください。後々対応が難しくなります。波乃上・相手からクレームの内容を伝えてきます
・丁寧に寄り添った姿勢でメモをとりながらお訊きします。
・お話し苦手なお客様の場合は、こちらで、内容をマトメながら話しを訊きます。 - Step5お客様の要望を丁寧に確認しながら、対応します。
- Step6お聞きした内容をもとに、こちらからの提案を伝えます。
- Step7提示した提案内容で納得されたら、問題ないですが決裂した場合は、無理に頑張らずに再度掛けなおすことを伝えます。波乃上
※対応が決裂した場合、頑張ってこちらの提案を無理に通そうとすると逆効果になります。
※頑張らずに一旦、引きましょう。 - Step8電話を終えるときは、必ず相手が切ったのを確認してから電話を切ります。
- Step9相手と決裂した場合は、関係者と再度調整して対応を粘り強く交渉します。
NGな対応
誰でもクレーム対応は嫌なものです。
NGな対応では、ついやってしまいがちな事を紹介します。
対応中に長時間待たせる
クレーム対応の途中で『えっ』ってなることや、資料を探す事もあります。
その場合、時間がかかる事を伝えて、承諾を得るようにしてください。
いきなり保留にして数分待たせると高い確率で、2次クレームになります。
相手の話しを遮る
相手が話し終わっていない時に言葉を遮ったり、被せたりすると相手が不快な思いになります。
逆の場合を想像するとよくわかりますよね。
私も何度も経験がありますが、相手からすると、話しを遮られたり、言葉を被せられると、聞いてくれない、馬鹿にされていると思われて上手くいく話しも相手が感情的になってダメになります。
焦る気持ちは分かりますが、相手が話し終わるまで待つのは、忍耐が必要ですが、頑張って訊きましょう。
感情的になる
これも気持ちはよく分かります。
時々、お客様は独自に理論を展開する場合もあります。
また、嫌味や皮肉を言ってくることもあります。
感情的になって言い返すことは、簡単ですが、経験上は、後々時間がかかります。
しんどいですが、忍耐で乗り越えましょう。
後で紹介しますが、常識を逸脱した言動や罵声を浴びせ続けられた場合は、その旨を伝えて受話器を置くことも必要な場合もあります。
言葉を間違う(NGワードを使ってしまう)
間違えて言葉を使うと、2次クレームに繋がる場合があります。
言葉えらびは、慎重に・・・!
曖昧な表現はしない
・・・と思います
きっと・・・です
たぶん・・・
おそらく・・・など
お客様は、ご自分の都合のいいように解釈します。
あとあと問題になることもあります。
断定的な表現をしない
絶対・・・
間違いなく・・・など
断定表現は、厳禁です。
後々問題につながるケースが高くなります。
他人事
私にいわれても・・・
上司が言ってます・・・など
対応しているのは、会社の代表として対応しています。
気持ちはよく分かりますが、当事者意識で対応するように頑張りましょう
クレーマー対応の場合
珍しいですが、最初から金品や何かの利益を目的でクレームを言ってくる人がいます。
その場合の対応方法は、今までの流れと違います。
■最初から威嚇する態度(大声で罵倒する)
■誠意を示せ
■過剰な要求を何度も執拗に電話をしてくる
判断は難しいですが、一定の特徴があります。
対応が終われば、積極的にリフレッツシュしましょう・・・超重要
クレーム対応は、精神的にも肉体的にも疲れます。
マイナス感情を溜めると何処かのタイミングで爆発します。
対応が終われば、できるだけ早く、リフレッシュするように意識してください。
長い会社生活で多くの人が上手くストレス解消(メンテナンス)ができなくて辞めていったのを見てきました。
私も心のメンテナンス(リフレッシュ)には気を付けています
簡単にリフレッシュする方法は、以前の記事で書きました。
ご参考にしていただければ、嬉しいです。
リフレッシュ方法一覧・・・具体的なやり方は、↓の記事で書いています。
まとめ
コールセンターでお仕事をしていると、お客様からクレーム対応をする場面が必ず出てきます。いまは、SNSを使って個人が簡単に会社の情報を発信できる時代です。
クレーム対応と聞くと嫌なイメージが強いので、できれば避けたいですよね。
お気持ちは、よーく分かります。
私は、18年以上の電話応対(コールセンター)で業務をしてきて、程度の大小の違いはありますが、部下の指導や自らクレーム対応をほぼ毎日専門で行ってきました。
おそらくこれまでに対応をしてきた件数は、2,000件を超えていると思います。
この記事は、これからクレーム処理をされる方、今している方が、どのような心構えが必要か?どのような方法で具体的に対応していけばいいか、注意点は何かを、これまで受けてきた研修、有料セミナーや長年の実体験をもとにマトメました。
この記事がお役に立てれば嬉しいです。